用 語 | 解 説 |
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アルキル基 | ●メチル基-CH3やエチル基-C2H5などの官能基のこと。CnH2+1で表される。 官能基とは、有機化合物を同じ反応性を有するグループに分けたとき、そのグループに共通に含まれ、かつその反応性の要因となる原子団または結合形式をいう。 アルキル基以外に、ニトロ基や硝酸基、ニトロソ基などがある。 |
引火点 | ●その液体が空気中で点火したとき、燃え出すのに十分な濃度の蒸気を液面上に発生する最低の液温のこと。 |
エステル | ●酸素を含む酸とアルコールから水がとれて結合した構造をもつ化合物をいう。エステルが生成する反応のことを、エステル化という。 |
塩(えん) | ●酸の水素イオンを他のイオンに置き換えた化合物。たとえば、第1類の危険物の塩素酸塩類や過塩素酸塩類などがある。 |
塩 基 | ●酸と反応すると、塩(えん)と水とが生成される物質のこと。塩基の中でも水に溶けるものを「アルカリ」という。 |
化合物 | ●2種類以上の元素からできている物質のこと。別の物質に分解できる。 |
可塑剤 | ●プラスチックに加えて、流動性や柔軟性などを増加させる薬品のこと。 |
還元剤 | ●酸素をうばったり、水素や電子を与える物質。 |
鉱物油 | ●ミネラルオイルとも呼ばれる。原油からガソリン、灯油、重油などを取り出したあとに残る、沸点が高い重質成分を精製したもの。エンジンオイルなどの原料にもなる。 |
混合物 | ●単体や化合物などが、2種類以上混ざっている物質。 |
酸化剤 | ●酸化で酸素を与えたり、水素や電子をうばう物質。 |
自然発火 | ●物質が空気中で分解熟や酸化熟などにより自然に発熱し、その熱が蓄積されて発火、燃焼する現象。熱伝導率の小さい物質では熱をためやすく、通風の悪い場所も熱が蓄積され、自然発火が起こりやすい。 |
重金属 | ●比重が大体4~5以上の金属のことで、鉄や鉛などがある。これより小さい比重の金属は軽金属といい、マグネシウムなどがある。 |
昇 華 | ●固体が直接気体に変わること、もしくは気体が直接固体に変わること。 |
蒸気比重 | ●気体のときの比重。液体や固体の比重の基準が1気圧4℃の水の密度なのに対し、蒸気比重は1気圧0℃の空気の密度を基準にする。 |
触 媒 | ●自らは化学的に変化せず、化学反応の速度を変える物質のこと。 |
水酸基 | ●-OHで表される、酸素原子と水素原子でできる一価の原子団。水やアルコールなどがある。 |
単 体 | ●1種類の元素からできている物質で、分解することはできない。第2類の危険物の硫黄や第3類の危険物のカリウムやナトリウムなどがある。 |
窒息消化 | ●酸素の供給を断って消火する方法。 |
中和反応 | ●酸と塩基とが反応して塩(えん)と水を生じさせること。この反応で、酸と塩基はお互いの特性を打ち消しあうが、生成された塩が水に溶けたときに中性を示すとは限らない。 たとえば、中和反応で得られる第5類の危険物のヒドロキシルアミン塩類は、水に溶かすと強酸性を示す。 |
潮解性 | ●固体が空気中の水蒸気を吸収(吸湿)して液化する性質。 |
同素体 | ●同じ1種類の元素からできている、性質の異なる単体のこと。第2類の危険物の赤りんと第3類の危険物の黄りん、酸素とオゾンなどがある。 これに対し、分子式が同じでも分子の構造が異なるため、性質が異なる化合物のことを異性体という。また、原子番号が同じ原子でも中性子(質量数)の数が異なる原子を、互いに同位体という。 |
導電率 | ●電気伝導率のこと。物質中の電流の流れやすさを示す。導電率が大きいほど電流は流れやすい。 |
ニトロ化 | ●有機化合物にニトロ基-NO2を結合させる反応。ニトロ化によって生成した有機物をニトロ化合物(第5類の危険物)という。 |
熱電動率 | ●伝導(熱が物質の高温部から低温部へ移動すること)の度合いを表す数値のこと。熱の伝わりやすさを示す。熱伝導率が大きいほど熱が伝わりやすい。 |
燃焼範囲 | ●可燃性の蒸気と空気は、ある濃度の範囲内で混合すると燃焼が起きる。この濃度範囲をいう。 濃度範囲のうち、最低のものを「燃焼下限界」、最高のものを「燃焼上限界」といい、この範囲の広いものほど、また下限界の低いものほど引火の危険性が大きくなる。 |
発火点 | ●空気中で加熱されたとき、火種などがなくても自ら発火し燃焼する最低の温度のこと。 |
ハロゲン | ●ふっ素、塩素、臭素、よう素、アスタチンの総称。単体は酸化力が強く、水素や金属と反応しやすい。 |
比 重 | ●ある物質の密度と、基準となる物質との密度の比のこと。液体と固体では、基準を1気圧4℃のときの水の密度とする。 |
不活性ガス | ●ヘリウムやネオン、アルゴンなどの 他の物質との反応を起こさない安定な気体。第3類の危険物の有機金属化合物などを貯蔵するときには、アルゴンや窒素が使われる。 |
沸 点 | ●液体の蒸気圧が外圧と等しくなり、沸騰がはじまる温度。 |
不動態 | ●腐食されてできる生成物において、表面に形成された薄い皮膜が保護膜となり、それ以上反応が進行しない状態のこと。 |
不燃性ガス | ●そのもの自体は燃えない気体のこと。二酸化炭素や窒素、アルゴンなどが代表的。第2類の危険物の硫化りんなどの消火に使われる。 不活性ガスもこれに含まれる。 |
不良導体 | ●熟または電気を通しにくい物質のこと。 |
粉塵爆発 | ●可燃性物質の粉体が空気中に浮遊している状態のとき、一定温度以上に加熱されたり着火されたりして起こる爆発のこと。 たとえば、第2類の危険物の赤りんや鉄粉、金属粉などは粉塵爆発を起こす危険性がある。 |
防爆構造 | ●粉塵爆発を起こすおそれのある危険物を貯蔵する場所の電気設備に対して、その電気設備を通電、運転した際に発生する火花などが、危険物の着火源とならないようにした構造のこと。 |
無機化合物 | ●炭素を含有していない化合物。第1頬と第6類の危険物は無機化合物である。 |
有機化合物 | ●一酸化炭素COや二酸化炭素CO2、炭酸塩などを除いた炭素の化合物。第4類はもちろん、第5類の危険物は、有機化合物が多い。 |
融 点 | ●融解(固体が液体に変わること)や凝固(液体が固体に変わること)が起こる温度。 |
誘導体 | ●化合物の中の分子構造の一部が変化してできた化合物。 |
遊 離 | ●原子や原子団が、他の物質と化合せずに存在すること。または、化合物中の結合が切れて原子や原子団が化合物から分離すること。 |
陽イオン | ●正電荷を帯びたイオン。電子を失って陽イオンとなりやすい元素を陽性元素といい、代表的なものにアルカリ金属、アルカリ土類金属がある。 これに対し、負電荷を帯びたイオンを陰イオンといい、陰イオンになりやすい元素である陰性元素には、ハロゲン元素や酸素、第2類の危険物の硫黄などがある。 |
溶 剤 | ●物質を溶かすために用いる液体物質。溶媒ともいう。このうち、有機化合物である有機溶剤には、アルコール類やエステル類、ベンゼンなどがある。 |
良導体 | ●熟または電気を通しやすい物質のこと。 |
冷却消化 | ●水などの消火剤で燃焼物を冷却して消火する方法。 |