金属、イオン化傾向、腐食

基礎的な物理学および基礎的な化学
金属、イオン化傾向、腐食

鉄でできた原油タンク等がさびないように、鉄よりイオン化傾向の大きいアルミニウムを電極として地中に埋めて、さびを防いでいます。


金属の性質

① 比重が大きい。(カリウムやナトリウムは、水より軽く例外である。)
比重が4より小さいものを軽金属という。マグネシウム、アルミニウム等
 
塊状では燃焼しない金属でも、粉末状にすると見かけ上の熱伝導率が小さくなり燃えやすくなる。 → アルミニウム粉、亜鉛粉等2類の危険物
 

イオン化傾向

① イオン化傾向の大きい金属 → 化学変化を受けやすい。
燃焼したりさびやすい。(ナトリウム、マグネシウム、鉄など)
 
② イオン化傾向の小さい金属 → 化学変化を受けにくい。
金や白金は、どのような条件下でもさびにくい
 

原油タンク等の腐食防止例

鉄でできた原油タンク等がさびないように、鉄よりイオン化傾向の大きいアルミニウムを電極として地中に埋めて、さびを防いでいる。
 
鉄製のタンクがさびるまえに、アルミ板のアース(電極)がさびて小さくなるので、定期的に交換してタンクがさびるのを防いでいる。
 

金属製配管の腐食について

A.配管のさびにくい環境
コンクリートはアルカリ性なので、配管等を覆うとさびにくい
エポキシ樹脂塗装等をした配管は、さびにくい
配管が鉄製の場合、鉄よりさびやすい金属(イオン化傾向の大きい金属)をアースとして接続する
 
B.配管のさびやすい環境
① 直流電気鉄道の軌道(レール)に近い土壌に配管を埋設したときはさびやすい。
② 土質の異なる場所にまたがって配管を埋設した場合はさびやすい。
③ 酸性の溶液や海水に浸った金属は、さびやすい。
配管が鉄製の場含、鉄よりイオン化傾向の小さい金属(銅など)と接触しているとさびやすい
 

有機化合物

1.化合物
有機化合物 → 炭素(C)の化合物(エチルアルコール等)
ガソリンは、有機化合物が数十種類まざりあった混合物である。
炭素原子の結合の仕方により、鎖式化合物と環式化合物がある
無機化合物 → 炭素を含まない化合物(硫酸等)
 
2.有機化合物の特性
① 成分元素は、主に炭素、水素、酸素、窒素で一般に可燃性。
完全燃焼すると二酸化炭素と水蒸気(水)になるものが多い
一般に水に溶けにくく、有機溶媒(アルコール、エーテル等)によく溶ける。
一般に融点、沸点の低いものが多い
→ ガソリン、灯油、軽油、重油、潤滑油等の石油製品の中で、ガソリンの沸点が一番低く蒸発しやすい。また引火点が低く危険性が大きい
一般に電気の不導体(電気が流れない)で、静電気が発生しやすい
 

 

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