有機過酸化物【第1種自己反応性物質 指定数量10kg】

有機過酸化物とは、一般に過酸化水素H2O2の水素原子H(1つないし2つ)が他の原子で置き換えられた化合物の総称です。
有機過酸化物に属する物質は、分子内に-O-O-結合を有しています。
-O-O-結合は、分解して-O-結合に戻ろうとするため、有機過酸化物は、非常に不安定な化合物で、点火によってよく燃焼し、一定の条件下で爆発的に分解します。
また、高濃度(純度が高い)のものは、爆発の危険性が増大します。
有機過酸化物に属する主な物質には、過酸化ベンゾイル、メチルエチルケトンバーオキサイド、過酢酸があり、共通する特性は下記の通りです。

低い温度で分解して発火する。
強力な酸化作用がある。
強酸や酸化されやすい物質と接触すると、燃焼、爆発の危険性がある。
直射日光などにより、容易に分解して爆発する。
乾燥を避けて貯蔵する。
大量の水または泡などの水系消火剤による冷却消火を行う。

有機過酸化物の共通特性
-O-O-結合で不安定
低い温度で分解して発火
直射日光で分解し、爆発する
大量の水または泡消火剤で冷却消化

過酸化ベンゾイル【(C6H5CO)2O2】
無味無臭の白色(無色)の結晶、比重1.3、融点103~105℃(分解)、発火点125℃、常温では安定していますが、加熱すると白煙を発しながら100℃前後で激しく分解します。
少しの衝撃や加熱あるいは日光などにさらされると分解し、爆発するおそれがあります。
また、濃硫酸、硝酸、アミン類などと接触すると、燃焼、爆発の危険性があります。
水には溶けませんが、エーテル、ベンゼンなどの有機溶剤には溶けます。
貯蔵・取り扱いにあたっては、特に有機物や強酸類と接触しないようにし、乾燥した状態で取り扱わないようにする必要があります。

白煙を発して100℃前後で分解
水には溶けないが、有機溶剤には溶ける
濃硫酸、硝酸、アミン類などと接触すると、爆発する


メチルエチルケトンバーオキサイド
無色透明で 油状の液体(市販品)、比重1.16、引火点72℃、融点-20℃、分解温度118℃、発火点176℃、メチルエチルケトンと過酸化水素とが反応して生成したものの総称で、引火性を有する特異臭のある物質です。
水には溶けませんが、有機溶剤には溶けます。布、鉄サピなどと接触すると、30℃以下でも分解します。
純度が高いものはきわめて危険なため、市販品はフタル酸ジメチル(可塑剤)で50~60%に希釈されています。
貯蔵にあたって特に注意しなければならないのは、内圧の上昇を抑えて分解を促進させないよう、容器を密栓せず、通気性をもたせることです。

水には溶けないが、有機溶剤には溶ける
市販品は可塑剤で希釈
容器は密栓せず、ふたに通気性をもたせる


過酢酸【CH3COO2H】
無色の液体、比重1.2、引火点41℃、融点0.1℃、沸点105℃、蒸気比重2.6、発火点200℃、引火性を有する液体で、強い刺激臭をもち、皮膚、粘膜に刺激作用があります。水、アルコール、エーテル、硫酸によく溶けます。また、110℃に加熱すると、発火、爆発します。

刺激臭がある
水、アルコール、エーテル、硫酸によく溶ける
皮膚、粘膜を刺激する


有機過酸化物の貯蔵方法
有機過酸化物は、強酸類・有機物と隔離
有機過酸化物は、乾燥状態では取り扱わない

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