無機過酸化物【第1種酸化性固体 指定数量50kg】

無機過酸化物とは、過酸化水素H202の水素イオン2個が金属イオンで置き換えられた化合物の総称です。
過酸化物とは、分子内に-O-O-結合を有する酸化物のことで、通常の酸化物より酸素原子が1つ多く結合しており、不安定です。
そのため、加熱により無機酸化物と酸素に分解します。また、酸との反応で、過酸化水素を遊離するため、分解して酸素を発生します。
無機過酸化物に属する主な物質には、アルカリ金属の過酸化物である過酸化力リウムと過酸化ナトリウム、アルカリ土類金属の過酸化物である過酸化カルシウムや過酸化マグネシウム、過酸化バリウムがあり、それぞれに共通する特性は、下記の通りです。

アルカリ金属の過酸化物(またはこれを含有するもの)は、水と反応して酸素と熱を発生する。

アルカリ金属の過酸化物は貯蔵・取り扱いにあたって、水や湿気との接触を避ける。

アルカリ金属の過酸化物の火災が発生した場合は、初期段階では、炭酸水素塩類などの粉末消火器や乾燥砂などによる窒息消火が効果的である。中期以降は、大量の水を 危険物ではなく、まだ燃えていない周囲の可燃物に注水し、延焼を防ぐ。

アルカリ土類金属の過酸化物は、アルカリ金属の過酸化物ほど激しく反応しない。

アルカリ土類金属の過酸化物の火災に対しても、注水による消火は避ける。

アルカリ土類金属の貯蔵・取り扱いにあたっては、酸類との接触を避ける。


過酸化カリウム【K2O2】アル力リ金属の過酸化物
オレンジ色の粉末、比重2.0、融点490℃、加熱すると融点以上で分解し、酸素を発生する。水と作用して熱と酸素を発生し、水酸化カリウムを生成する。吸湿性が強く潮解性があり、触れると皮膚を腐食する。

オレンジ色の粉末
水と作用して酸素と水酸化カリウムを生じる


過酸化ナトリウム【Na2O2】アル力リ金属の過酸化物
純粋なものは白色、通常は黄白色の粉末、比重2.8、融点460℃、約660℃以上で分解し、酸素を発生する。水と作用して熱と酸素を発生し、水酸化ナトリウムを生成する。吸湿性が強く潮解性があり、触れると皮膚を腐食する。

水と作用して熱と酸素と水酸化ナトリウムを生じる
約660℃以上で分解して酸素を発生


過酸化カルシウム【CaO2】アルカリ土類金属の過酸化物
無色の粉末、比重2.9、融点250℃、水に溶けにくく、酸には溶け、アルコール、ジエチルエーテルなどの溶剤には不溶。275℃以上に加熱すると、分解して酸素を発生し、酸化カルシウムになる。酸類に溶けて過酸化水素を生じる。

酸類に溶けて過酸化水素を発生
加熱により酸素を出して酸化カルシウムになる


過酸化マグネシウム【MgO2】アルカリ土類金属の過酸化物
無色の粉末、比重3.0、融点220℃、水には溶けないが、水と反応して、酸素を発生する。酸には溶けて過酸化水素を発生する。加熱すると酸素を発生し、酸化マグネシウムとなる。
有機物などと混合しているときは、加熱、衝撃、摩擦などによって爆発する危険性がある。

酸に溶けて過酸化水素を発生
加熱により酸素を発生し、酸化マグネシウムとなる


過酸化バリウム【BaO2】アルカリ土類金属の過酸化物
灰白色の粉末、比重5.0、融点450℃、毒性がある。水に溶けにくい。800℃で分解し、酸素を発生する。酸に溶けて過酸化水素を発生し、過酸化水素は酸素と水に分解する。熱湯と作用して酸素を発生し、水酸化バリウムになる。

熱湯と作用して酸素を発生し、水酸化バリウムになる
酸に溶けて過酸化水素を発生

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