黄りん(P)【指定数量20kg】

黄りんは、りん鉱石、コークス、ケイ石などからつくられ、赤りんやりん化合物の原料となる物質です。

第3類の危険物の中で、自然発火性のみを呈する物質ですが、多くの物質と激しく反応するため、貯蔵の際は、他の物質と完全に隔離する必要があります。
            
黄りんは、白色または淡黄色のロウ状の固体で、ニラに似た不快臭があります。

水には溶けませんが、ベンゼン、二硫化炭素には溶けます。非常に酸化されやすく、暗所では青白色の燐光を発します。

空気中に放置すると、酸化熱により約50℃(発火点)で白煙を生じながら激しく燃焼し(自然発火)、腐食性のある五酸化二りんP2O5(無水りん酸)になります。

また、猛毒性があり、皮膚に付着すると、やけどをすることがあり、経口摂取すると0.05gで死亡に至ります。

貯蔵にあたっては、空気に触れないよう水中で貯蔵します。石油などの有機溶剤は水より酸素を多く溶解するため、黄りんの保護液としては使用できません。

黄りんは融点が低く、燃焼によって溶解して流動するため、火災が発生した場合は、土砂で流動を防ぎながら、水で消火します。

ただし、棒状注水や高圧注水は、流動している黄りんを飛散させ、さらに被害を拡大させる危険性があるため、使用しないようにします。

黄りん【P】
白色または 淡黄色のロウ状の固体、比重1.8、融点44℃、沸点281℃、発火点約50℃
ニラのような不快臭がする。水に溶けないが、ベンゼン、二硫化炭素に溶ける。空気中で徐々に酸化して発火点に達すると自然発火し五酸化二りんとなる。酸化されやすく、発火点が低いため、空気中に放置すると白煙を生じ、やがて、激しく燃焼する。発生する白煙は猛毒である。
皮膚に触れるとやけどの危険性がある。猛毒性を有し、内服により数時間で死亡(致死量0.05g)する。
水中(保護液)で貯蔵し、空気と絶対に接触させない。保護液から露出しないように注意する。保護具を着用して扱う。容器は密封して冷暗所に貯蔵する。
燃焼の際の流動を防ぐため、土砂をかけ、水で消火する。棒状注水や高圧注水は避ける。

貯蔵・消火方法
空気とは絶対に接触させない
水中で貯蔵
水と土砂を用いて消火

「燐光」
物質が光を発する現象に蛍光や燐光があります。発光に必要なエネルギーを止めても、比較的長く残存する光のことを燐光といいますが、これは、黄りんが空気中で徐々に酸化される際に発する青白い光、つまり、りんの発する光が、その語源となっています。

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