
クロム、鉛、よう素がそれぞれ酸素と結合した化合物も、第1類に属する危険物です。
クロム、鉛、よう素の酸化物には、三酸化クロム、二酸化鉛、五酸化二よう素などがあり、いずれも加熱すると分解して酸素を発生します。
三酸化クロムは、暗赤色の針状の結晶で、水やアルコールに溶け、潮解性を有する強い酸化剤です。
加熱すると約250℃で分解し、酸素を発生します。また、皮膚を腐食させる毒性があり、水を加えると腐食性が増します。
貯蔵にあたっては、鉛などを内張りした金属容器に保存します。
三酸化クロム【CrO3】(別名:無水クロム酸)
暗赤色の針状結晶、比重2.7、融点196℃。約250℃で分解し酸素を発生する。水、アルコールに溶け、潮解性を有する。強酸化剤である。有毒で皮膚を腐食させる。水を加えると腐食性の強いクロム酸となる。鉛などで内張りした金属容器に貯蔵する。大量の水で冷却消火。

三酸化クロムの性状
●潮解性があり、水、アルコールに溶ける
●強酸化剤である
●有毒で皮膚を腐食させる
●強酸化剤である
●有毒で皮膚を腐食させる
二酸化鉛は、黒褐色の粉末で強い毒性があります。
水やアルコールには溶けませんが、酸やアルカリには溶けます。
硫酸と作用して酸素を発生し、塩酸と熱すると塩素を発生します。
加熱すると約290℃で分解し、酸素を発生します。
また、金属並みの導電率をもっており、鉛蓄電池(バッテリー)の電極などに使われます。
二酸化鉛【PbO2】
黒褐色の粉末、比重9.4、融点290℃。約290℃で分解し、酸素を発生する。水、アルコールに溶けないが、多くの酸やアルカリに溶ける。鉛蓄電池の電極となる。毒性が強い。塩酸と熟すると、塩素を発生する。硫酸と作用すると、酸素を発生する。日光によっても分解して酸素を発生する。容器は密栓して貯蔵する。大量の水で冷却消火。

二酸化鉛の性状
●水、アルコールに溶けないが、酸やアルカリに溶ける
●加熱により分解して酸素を発生
●塩酸と熱すると塩素を発生
●バッテリーの電極に使われる
●加熱により分解して酸素を発生
●塩酸と熱すると塩素を発生
●バッテリーの電極に使われる