ヒドロキシルアミン

危険物の性質と火災予防・消化方法 - 第5類(自己反応性物質)

ヒドロキシルアミンは、アンモニア(NH₃)の水素原子(H)の1つが水酸基(-OH)で置き換えられた、H₂N-OH 構造をもつ化合物です。
ヒドロキシルアミンは、半導体の洗浄剤や農薬の原料として利用されている物質で、一般には50%水溶液として流通しています。

ヒドロキシルアミン(NH₂OH)
性 質 色の結晶。
◆比重1.20 蒸気比重1.1 ◆融点33℃
◆沸点58℃(22mmHgの減圧時)
◆引火点100℃ 発火点130℃
還元性が強く、潮解性を有する。
、アルコールによく溶ける。
水酸化ナトリウムのような強アルカリにはとして反応し、
塩(NaONH₂)を生成する。
危険性 ◆室温で、湿気、二酸化炭素の存在下で急速に分解し、窒素酸化物を生成する。
◆水溶液は、鉄イオン等の金属イオンが混入すると、分解触媒となり爆発の危険性がある。
◆火気や高温体との接触により、爆発的に燃焼する。
◆紫外線によって爆発する。
貯蔵・保管 乾燥した冷暗所に貯蔵する。
金属イオンを混入させない。
◆容器は密栓して貯蔵する。
消火方法 大量の水、または水系消火剤で冷却消化する。
乾燥砂等で覆う。

 

特性ポイント

●水酸化ナトリウムのような強アルカリには酸として反応する。
●乾燥した場所に貯蔵する。
●金属イオンを混入させない。