ヒドロキシルアミン塩類

危険物の性質と火災予防・消化方法 - 第5類(自己反応性物質)

ヒドロキシルアミン塩類は、ヒドロキシルアミン(NH₂OH)と酸との中和反応による塩の化合物の総称で、ヒドロキシルアミンと同じ危険性があり、貯蔵・取扱い、消火方法は同様に行います。
ヒドロキシルアミン塩類に属する主な危険物には、硫酸ヒドロキシルアミンがあります。

硫酸ヒドロキシルアミン (NH₂OH)₂・H₂SO₄
性 質 白色の結晶
◆水によく溶けるが、エタノール、ベンゼン、ジエチルエーテルに溶けない。
◆水溶液は中程度の強さのであり、アルミニウムや亜鉛などの金属を腐食する。
◆強い還元剤で、酸化剤と接触または混合すると激しく反応する。爆発の危険が生じる。
◆アルカリと接触すると、ヒドロキシルアミノが遊離して爆発的に分解する。
危険性 ◆粉じんや蒸気を吸入しないこと。
◆粉じん及び煙霧は、空気と爆発性混合気を形成するおそれがある。
◆加熱・燃焼すると有毒なガス(SOₓとNOₓ)が発生する。
貯蔵・保管 クラフト紙袋に入った状態で流通することがある。
◆湿気・水・高湿体との接触を避ける。
◆プラスチック製の容器に密栓し、冷暗所に保管する。
消火方法 ◆大量の水が有効。他に、水噴霧、泡消火剤、乾燥砂などを用いる。

 

性状ポイント

●強い還元剤である。
●エーテル、アルコールにはほとんど溶けない。
●アルカリ性の物質と激しく反応する。
貯蔵・消火ポイント

乾燥した場所に貯蔵する。
粉じんの吸入を避ける。
多層かつ防水性のクラフト紙袋に収納して流通することがある。