引火性固体

危険物の性質と火災予防・消化方法 - 第2類(可燃性固体)
引火性固体

引火性固体とは、固形アルコールその他1気圧において、引火点が40℃未満のものと、消防法で定められています。
引火性固体に属する主な危険物には、固形アルコールゴムのりラッカーパテがあります。

固形アルコール
性 質 ◆乳白色のゼリー状のもので、アルコール臭がする。
メタノールまたはエタノールを凝固剤で固めてある。携帯用の固形燃料などに使われている。
危険性 ◆常温で引火しやすい。
貯蔵・保管 ◆常温でも蒸発するため、容器に密栓する。
消火方法 ◆泡消火剤、二酸化炭素消火剤、粉末消火剤が有効である。

 

ゴムのり
性 質 生ゴムにベンジンやベンゼンなどの溶剤を加えて、のり状にしたもの。増粘剤や加硫剤などが添加されている。
◆自転車のチューブやウエット・スーツなどのゴム製品の接着に使用する。ゴム材料の接着剤である。
危険性 ◆揮発性があり、蒸気は引火する。
貯蔵・保管 ◆常温でも蒸発するため、容器に密栓する。
消火方法 ◆泡消火剤、二酸化炭素消火剤、粉末消火剤が有効である。

 

ラツカーパテ
性 質 ◆パテは、下地のくぼみ、穴等の凹部を埋めて平らにするための下地用塗料である。
◆ラツカーパテは、樹脂ニトロセルロース(硝化綿)、溶剤(トルエンなど)などからなるパテで、ぺースト状である。溶剤が揮発することで固まる。
危険性 ◆蒸気は有機溶剤であり、滞留していると爆発する危険性がある。
貯蔵・保管 ◆常温でも蒸発するため、容器は密栓する。
消火方法 ◆泡消火剤、二酸化炭素消火剤、粉末消火剤が有効である。

 

性状ポイント

●引火性固体とは、引火点が40℃未満の固体である。
●引火性固体では、蒸発した可燃性蒸気に引火して燃焼する。
●固形アルコールは、メタノールまたはエタノールを凝固剤で固めた混合物。
貯蔵・消火ポイント

有効な消火方法は、泡、二酸化炭素、ハロゲン化物、粉末の消火器、乾燥砂等を用いた窒息消化。

 

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